人生ブルドーザーというタイトルで既にやられた

この本、なかなかに衝撃的なタイトルですよね。
初めて「人生」と「ブルドーザー」という単語の組み合わせを目にしました。
こんな衝撃的なタイトルで始まる本書の著者は青山テルマさん。
皆さんご存知の「そばにいるね」を歌っている歌手の方です。
私自身は彼女の曲をそこまで深く聞いたことがなかったのですが、非常に有名な方ですよね。
が、彼女の本当の才能、魅力は歌ではなく、その有り余る文才であると断言できます。
2020年、始まったばかりですが、既に本書は2020年のマイNo.1です。
2020年に読んだ本の中でダントツに一番という意味です。
彼女のウルトラな文才は冒頭文で既に炸裂しています。

生きてると沢山辛い事や苦しい事、不公平だなって思う事や自信をなくす場面も沢山ある。 けど生まれてきた事がご褒美なんだから笑っていないともったいない！
なんせ人生ブルドーザー。
シートベルトつけて、ヘルメット被って、うちの人生ぶぶぶぶ〜〜〜〜〜〜ん！
(最後適当。ごめん)はっははははははっはは♡

人生ブルドーザ

もう意味が分かりません。
なんせ人生ブルドーザーですよ？
当たり前に言っていますけど、パワーワードがすぎません？
そのあとの「うちの人生ぶぶぶぶ〜〜〜〜〜〜ん！」も嫉妬に狂いそうなほどの文です。
どこからひねり出してくるのか。この才能ゥ！イェイ！

キャラからは想像もつかない波乱万丈の人生

著者の青山テルマさんはバラエティー番組などでも見かける、非常に明るいキャラクターを持ち合わせています。
が、ハーフゆえの自身のアイデンティティへの葛藤であったり、父親と若くして別々の生活をするなど、なかなかに波乱万丈な人生を送っています。
大ヒット曲である「そばにいるね」をリリースしたあとに、一発屋で終わることの恐怖に怯え、精神科病院へ通ったことも本書で明かされています。
がしかし、彼女の底なしのバイタリティの前では、いかなる試練も最大の障壁にはならないようです。
本書の中で彼女は、非常に力強い人生観を語っています。

全ての原因は
「100億パーセント自分」
って気付いた時、答えが揃った

人生ブルドーザー

我々のような凡人はパーセンテージは100までで表わせ、と義務教育で洗脳されてしまっていますが、彼女クラスになると簡単にその洗脳を解いていきます。
「100パーセント？時代がついてきてないよ。100億パーセントだから」
という感じでしょうか。
この言葉のセレクトにも彼女のセンスを感じちゃいます。だって、勢いがもろに文章に出ていますもんね。
前年比100億パーセントって感じです。シリコンバレーの猪口才な新興企業なんか目じゃありません。文字通り、桁違いですわ。
そして、彼女のユニークな青春時代も、とんでもないパワーワードとともに語られています。

ぐれぐれモード突入-!
初めてのタイマン相手はメキシコ人
でも一回体でぶつかりあったら一生仲間

人生ブルドーザー

いや、私も言いたい。「初めてのタイマン相手はメキシコ人」って言いたい！
なんなの、青山テルマ。パワーワードの宝庫かよ。最高かよ。
あと、「ぶつかりあったら一生仲間」ってなによ。時代遅れの青春ドラマかよ！

人生ブルドーザー 感想・レビュー

彼女自信が非常にユニークな人生を送っているため、本書で出てくる文もいちいちパワーワードが炸裂しています(笑)
そして、彼女が本当に凄いのは、「メチャメチャ賢い」というところなんです。
まわりにノーマン(イエスマンの反対)を置くとか、人やプロジェクトのマネジメントの仕方など、冗談抜きで参考になります。
勢いだけで、何も考えていない人ではないですね。きちんとした哲学、信念を持っている人です。
一般的な作者の場合、大量の書籍からインプットした情報を咀嚼し、ユーモアある文章で自己表現を行うと思うのですが、彼女はその圧倒的にユニークな人生からインスピレーションを受けているようです。
こればかりは、どの作者も持ち合わせていない、彼女自身の強み、ユニークさになるのでしょうか。
少なくとも私は、本書を読んで一発で彼女のファンになりました。
娘がグレたらこの本を読んで、自分を励ますことにします(笑)
2020年を明るく生きたいあなたへ。是非とも本書を手にとってみてください。
100億パーセント、後悔はしないと思います。